西山美なコ

♡あこがれのシンデレラステージ♡

特製ダンボール、アクリル絵具
343×625×325cm
1996
撮影|西村浩一
© Minako Nishiyama

参考価格: 500万円以上

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西山美なコは、等身大の「リカちゃんハウス」を思わせる《ザ・ピんくはうす》(1991)や宝塚の書き割り風の作品など、少女文化を援用した立体作品で注目を集めました。日本独自のサブカルチャーを媒介とした美術作品を制作し始めた世代の一人です。

《♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡》(1992)と《もしもしピんク〜でんわのむこう側~》(1995)における、90年代日本の風俗産業をモチーフにしたテレホン・プロジェクトでは、少女文化と性風俗の象徴でもあるピンクの持つ二面性が、消費文化と交差していたことを物語っています。

90年代後半から、砂糖や卵白といったお菓子の材料を用いて作った王冠《SugarCrown》(1999)やバラなど、甘く儚くい作品を制作し始め、時とともに変化していく様子を捉えるようになります。また、これまでに、模様の探求、ぎりぎり知覚できるような壁画のシリーズ、光への強い関心から気付いたという色の反射を活かした「レフ・ワーク」、そして最新作では映像を使うなど、素材や技法も多岐に渡りながら、ものごとのありようを探っています。

Artist Profile

西山美なコ

1965年 兵庫県生まれ
1991年 京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了

主な個展
2021年「フェミニズムズ/FEMINISMS」金沢21世紀美術館 / 石川
2013年「瀬戸内国際芸術祭2013」香川
1997年 個展「ピンク♥ピんク♥ぴんク」西宮市大谷記念美術館 / 兵庫

主な受賞歴
2023年 第36回京都美術文化賞

主な所蔵
金沢21世紀美術館、兵庫県立美術館、国立国際美術館など