髙橋穣

1999年、東京⽣まれ。
東京藝術⼤学彫刻科修⼠⼆年。大巻伸嗣氏に師事。
今も私たちは不可解な力に翻弄されながら⽣活している。それらは科学などで説明できるものではなく、それらを引き起こす私たちの知らない「なにか」が存在しているのではないだろうか。作品を通して、⾃⾝とその⼒を並置させることで、その存在のベクトルの⽭先や歪みを知覚する術を模索している。

私は、地球が最大の彫刻なのではないかと考えている。
波の満ち引きによって変容する大地など、絶えず変化を続ける一つの巨大な粘土であるかのように感じている。その一つの巨大な塊と自分との接点を作る方法として彫刻を用いている。それは同時に、これまで地球上での状況のみで定義されていた、彫刻の存在論を宇宙へと広げる端緒になるのではないだろうか。